不要になった金庫を処分したい時、その方法は、一つだけではありません。いくつかの選択肢があり、それぞれにメリットとデメリットが存在します。自分の状況や、何を優先するかによって、最適な処分方法は異なります。代表的な方法を比較検討してみましょう。まず、最も確実で、安心なのが、「金庫専門の業者(金庫販売店や鍵屋など)」に依頼する方法です。彼らは、金庫の構造を熟知したプロフェッショナルです。搬出作業も、専門の機材を使い、家や床を傷つけることなく、安全に行ってくれます。また、産業廃棄物としての、正規の処理ルートも確保しているため、不法投棄などの心配も一切ありません。開かない金庫の開錠から、処分までを、一括で依頼できるのも大きなメリットです。ただし、その分、費用は比較的高額になる傾向があります。次に、より手軽な選択肢として、「不用品回収業者」に依頼する方法があります。電話一本で、他の不用品と合わせて、まとめて引き取ってくれるため、非常に便利です。費用も、専門業者より安価な場合があります。しかし、業者選びには、細心の注意が必要です。中には、産業廃棄物の処理許可を持たない、無許可の悪質な業者も紛れており、回収した金庫を、山中などに不法投棄するケースも後を絶ちません。もし、不法投棄が発覚した場合、排出者である、あなた自身の責任が問われる可能性も、ゼロではないのです。さらに、金庫を「新しく買い替える」予定がある場合は、「購入店での引き取りサービス」を利用するのが、最もお得な方法です。多くの金庫販売店では、新しい金庫の購入を条件に、古い金庫を、無料、あるいは格安で、引き取ってくれるサービスを行っています。新しい金庫の設置と同時に、古い金庫を運び出してくれるため、手間もかかりません。どの方法を選ぶにせよ、その業者が、信頼できる正規の業者であるかを、きちんと見極めることが、トラブルなく、スムーズに金庫を処分するための、最も重要な鍵となります。
金庫の処分方法とそれぞれのメリット・デメリット